2007年、33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名。その後の変化でただいま星空は休眠状態。郷土史、草刈り、読書、ドローンの記事が多くなっています。
流星塵の探し方
2009-02-24 Tue 00:25
ryuseijinかつて息子さんに地球の埃と流星塵の違いを尋ねられた鈴木壽壽子さんは「表面の滑らかさと美しさが全く違う」と答えられたそうだ。このお話を伺って自分でも流星塵をぜひ見てみたいと思った。先日職場を引退した方からオリンパスの双眼顕微鏡を譲っていただいたので、試しにガラス板法で流星塵を採集して鏡検してみることにした。
[上の写真は流星塵採取三点セット(スライドグラス、グリセリン、ワイパー)]

ryuseijin■観測方法(『流星塵とその測定法』による)
(1)スライドグラスにグリセリンを1滴
(2)ワイパーで一様に塗布(グリセリンが見えなくなるまで拭き取る)
(3)庭の観測台で1日露出[右写真]
(4)顕微鏡で観察
(5)スケッチ、撮影

0902232.jpg今夜の観測:夕方までかなりの雨が降ったので空は濛々の霞。それでも22時過ぎには晴れ間が出たので地球最接近前夜のルーリン彗星と土星のツーショット。透明度悪り~。変光星は申し訳程度にU Mon6.1等のみ。
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この記事のコメント
あ,流星塵いいですねぇ。
私も遥か昔天文ガイドに観測方法が紹介されていてやってみようかと思ったことも有りました。が、勿論やっていません。(^^;
2009-02-24 Tue 11:53 | URL | ugem #-[ 内容変更]
「流星塵採取三点セット」入手は簡単ですので顕微鏡さえあればすぐにでも始められる観測対象です。それに何が良いって、雨でも観測できるってのが最高じゃないですか。
2009-02-24 Tue 12:43 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
その顕微鏡が・・・。
埃の多い市街地だとどうでしょうね。やっぱり郊外と言うか田舎の方が良いのかな?
2009-02-24 Tue 13:31 | URL | ugem #-[ 内容変更]
>やっぱり郊外と言うか田舎の方が良いのかな?
 そう単純ではないみたい。森久保茂先生の『流星塵とその測定法』にも人工流星塵の問題について書かれていますが、単純に工業地帯での計測値が高くなるということではないようです。阪神工業地帯に近い大阪市此花区の石崎さんは予想通り高い値ですが、四日市コンビナート近くの鈴木壽壽子さんは低い値、長野県の高原地帯の樋口さんは高い値となっていて、一概には言えないみたいです(上記の方々は流星塵観測者として有名であり『流星塵回報』などの報告書にお名前が出ている方なので敢て紹介しました)。ですから、ugemさんのところでも大丈夫ですよ。
2009-02-24 Tue 20:31 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
お久しぶりです。
星子といい、ザルといい、こののどかな写真ではどうみても落花生を干してる感じ(笑)。「流星塵」を採取しているとは誰も思わなくて、ナイスです。
流星塵採取は高校の部活でしばらくやったことがありました。同定が難しかったですね。結局「これかなぁ?」みたいなのしか見つかりませんでした。我が家になぜか三点セットも顕微鏡もあるので、ちょっとやってみたくなりました。(今は花粉ばかり目立つます??)
2009-02-24 Tue 23:27 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
みゃおさん、お久しぶり。
 アーツや星天の会のギャラリーを見て、この間撮り貯めていたなと思っていました。
 実はこいつは星子ではないのですよ。こいつは乱暴者で、お隣の生け垣にいたずらしたものだからそれがためにおとなしい星子までもとばっちりを受けて我が家からちょっと見え難い場所に繋ぎ変えられてしまったのです。まぁそれでものどかな写真には変わりないですね。
 このザル置き場はなかなか良いのですが、これに使っている間は赤道儀を乗せられないのが難点です。
 実際に流星塵の鏡検もやってみました。球形、立体、硬質感の特徴からまず間違いないという粒子をいくつか見つけました。近々公開します。それにしても、スライドグラス上には不気味で怪しげな物体がいっぱいです。こんなものが空気に混じって私達の鼻から飛び込んできているんですね。花粉らしき物もいっぱい見えますよ。
 これで長崎のugemさん、つくばのS.Uさん、牛久のみゃおさん、霞ヶ浦湖南のかすてんと少なくとも4人の流星塵観測者が誕生ですか。画期的だな。
2009-02-25 Wed 00:02 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
かすてん様、
とりあえず手元にある子ども用の顕微鏡でやってみます。10μm以上のものがあるならまったく見えないこともないでしょう。三十数年の空白ののちにやってみるというだけでも意味はあるでしょう。
 前回、故郷の田舎でやった時は、綺麗なガラスのような透明な球形がたくさん見えたので、何かなと思っているとそのほとんどが液体(水滴?)だったのでショックを受けました。観察前にドライヤなどで乾燥させる必要を感じました。そういう注意は森久保氏の本にでていますか。
2009-02-25 Wed 05:19 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
鏡検法(の一部)を参考までに
私も完全球体で透明感のあるものをたくさん見ました。でも、ピントを上下させると透明に抜ける物は水泡と考えて却下しています。ピントを動かしても真っ黒でかつまんまるの物のみを流星塵としてみました。以下に『流星塵とその測定法』から鏡検法を一部抜粋しておきます。

「流星塵は90%までが黒褐色または黒青色の光沢ある完全球体」「最も重要な特徴は、表面の滑らかなこと、硬い感じのすること、横から光線を当てると集光点が見えること」「透明、半透明のガラス質のものも時々みられるが、特に判別が難しい。疑わしい物は捨てる」「花粉、水泡は特に間違えやすい」
2009-02-25 Wed 08:02 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
かすてん様、貴重な情報資料をありがとうございました。
やはり水滴ですか。あんな小さい水滴が蒸発せずに長時間存在するというのは意外です。何らかの油とか樹脂のようなものなのかもしれません。
 グリセリンを買ってきました。今日はあまり天気が良くないです。雨上がりは不利なような気がします。また、観察できたらご報告します。
 
2009-02-25 Wed 17:44 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
S.Uさん、本当にやる気なのですね。
 先日私が写した流星塵らしき物体の写真をお見せしたのでそれが呼び水になってしまったでしょうか。顕微鏡用の本格的なマイクロメータではありませんが、測定の目安になるマイクロスケール(ディスポ10枚入り)を買ったので1枚差上げましょうか。でも、そんなものくらいお仕事場の実験室(あるいは別分野の実験室)にはあるかもしれませんね。
 10μ以上のものもいくつか見つけました。1枚のスライドグラス中の4.5cmx2.6cmの範囲で、5μ以下:今回は無視、5μ~10μ:10個、10μ以上:5個でした。スキャンに10日掛かりました。
 水滴については私もH2Oではない液滴なんだろうと考えています。この水滴様粒子が全部流星塵だったらガラス質流星塵の比率がものすごく大きな数値になってしまい、森久保先生の記述に合いませんものね。でも、気になるのでご高名な先生にお聞きしようと思っています。
 雨天そのものは悪く無さそうですが、雨上がりはダメそうですね。
 私の観測データは明日、明後日とお目にかける予定ですので、S.Uさんも見つけられたらぜひ見せてください。お送りいただければブログで紹介させていただきます。
2009-02-25 Wed 18:28 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
かすてん様、小雨模様が続いており、採集実行はできておりません。
 私の経験では、水滴様粒子は顕微鏡で覗きながら針で突っついてやると、細かい水滴に分裂しましたので液体とわかりました。ドライヤで乾かすのもやったような気がしますが、蒸発したかどうかは記憶にありません。
2009-02-26 Thu 18:17 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
S.Uさん
 この水滴状のものはグリセリンを塗布したときの気泡なのでしょうかね。ただ今問い合わせ中です。
2009-02-26 Thu 21:07 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
かすてん様、今日は雪でしたね...
 私が針で突っついたときは、しぶきのように飛び散りましたので気泡ではなく液体だと思いますが、専門家の方のお答えをお待ちいたしますのでよろしくお願いいたします。
2009-02-27 Fri 20:54 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
いやぁ~寒かったです。私のところよりも内陸のつくばでは雪らしい雪になったことでしょう。野外で水を使うと手がかじかみました。ここ15年の間にこういう日がめっきり少なくなっています。それはいいこととも思えません。
2009-02-27 Fri 21:49 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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